窓・サッシ

窓のリフォーム-知っておきたい配置と種類を解説+費用の目安-

窓の種類はたくさんありますが、住宅でも使われるべき窓が部屋ごとに機能にあわせて使われています。

窓は新築の家に取り付けるだけではありません。
今住んでいる家の窓を取り替えることで部屋の雰囲気を変えることもできます。

窓枠のサイズが古いものと新しいもので合わなくても、リノベーションをすればお気に入りの窓を部屋に取り付けることができるでしょう。

今回は住宅などで一般的に使われるている窓の種類、その機能や特徴について解説をしたいと思います。




窓とは

建具としての窓サッシには、様々な機能が求められています。

通風
採光
換気
断熱
プライバシー確保
防犯など

同時にインテリアとしてのデザイン性も重要となっています。

http://reform-answer.info/2018/02/14/sash/

窓の役割

窓には3つの役割と機能があります。「視認」と「採光」と「通風」です。

  1. 視認
    1つめの窓の基本的な役割のひとつが「視認」です。窓の外を「見たり」「眺めたり」「確かめたり」する機能です。
  2. 採光
    2つめの窓の基本的な役割のひとつが「採光」です。太陽からの明るさを室内に取り入れる役割です。
  3. 通風
    3つめの窓の基本的な役割のひとつが「通風」です。風を通したり、外の音を室内できいたりする役割です。

以上の3つ「視認」「採光」「通風」が、窓の持つ役割と機能です。

ちなみに余談ですが、開口部の役割としてみると、ドアとしての機能はこれに「通行」としての機能が入ります。

以上にみられるように、ひと言で窓と言っても様々な要素が組み合わさっています。
素材・デザイン・開閉方法など、住宅建築の中で最も多いバリエーションが多い部位です。

しかし、一方で家づくりの際、窓選びは間取りに比べるとさほど重要視されていないのが実情です。。

窓のことをきちんと理解せずに、家づくりをはじめてしまうと多くの問題が発生します。

窓の種類や位置などの組み合わせを間違えると…
室内に光が入らなかったり
風が通りにくかったり

住まいの快適さを失ってしまう結果を産んでしまいます。

窓の設置を考える時は、どこに取りつけるのかはもちろん必要です。
また、どの種類の窓を採用するのか、求める機能によって種類を選ぶ必要があります。

http://reform-answer.info/2018/02/14/sash/

窓の種類

上げ下げ窓

上げ下げ窓とは、縦方向に並ぶ2枚のガラスからなる窓のことを指します。
上下に上げ下げすることで開け閉めします。

上げ下げ窓には3つの種類があります。

  1. シングルハング窓(片上げ下げ窓)下側の窓だけ動かせ、上側の窓は固定されている
  2. ダブルハング窓(両上げ下げ窓)上と下の窓を両方とも動かすことができる
  3. バランス上げ下げ窓(スリット上げ下げ窓)上と下の窓が連動して動く

また、下半分だけ開閉するものと、上下が同時にスライドするバランサー付きがあります。
縦に細長い窓に多く、幅の大きい開口部には適していません。
また、網戸は外付けになります。

回転窓

ガラス戸の中心を軸に、縦または横に180度回転します。

密閉性が高いため、気密性や水密性を要求される場所に適しています。

回転角度を細かく調整できるため風通しの切り替えが容易です。
また窓が回転するため、窓掃除も容易です。

ただし、注意点があります。

縦軸回転窓は雨が降っている時に開閉すると、雨がガラスを伝って室内に入ってくることがあります。
他にも開放できる面積は広い利点がありますが、網戸を取り付けることは出来ません。

平行突き出し窓

ハンドルを押すとサッシが10cmほど外側に出ます。

換気がスムーズに行うことができ、型板ガラスを使うと、プライバシー保護や防犯に適します。

パラレルスライド(内動片引き型またはパラレルシーベ)

通常ははめ殺しです。

窓を室内側に平行に引き出すことによって、引き戸の状態になりスライドします。

通常は密閉性が低くなっていますが、開放することで掃除がしやすくなっています。

FIX窓(はめ殺し窓)

開閉できない窓のことをFIX窓(フィックス窓)または「はめ殺し窓」といいます。

FIX窓の主な用途は、外からの光を取り入れる「採光」としての役割、そして外の景色を楽しむ為の「視認」としての役割を担う窓です。

ヘーベシーベ

大型の引き戸です。

シーベは「引き戸」の意味です。

ハンドル操作により、閉じている時は戸車が窓枠に収納されるので、密閉性が高いのが特徴です。

レバーハンドルを180度回転すると戸車が戸を持ち上げてスムーズな開閉を行うことができます。
逆に180度回転すると戸が下がります。

大型引き戸ありながら、優れた操作性があります。

シーベキャップ

キャップは「倒し」の意味です。

引き戸に内倒しの機能を加えた仕組みになっています。

外出時や就寝時に内倒し状態にしておけば、防犯と換気を兼ね備えた状態になります。

ドレーキャップ

ドレーは「開き」の意味です。

内開きと内倒しの機能を兼ね備えています。

ガラスルーパー(ジャロジー)

両側を回転式の金具で固定された多段のガラスを回転させて開閉します。

換気を目的とした窓で、気密性・防犯性は低くなっています。
網戸は内付けになります。

オーニング

多段の横滑り出し窓です。

ハンドル操作で開閉します。
ガラス1枚ずつに窓枠があるため、気密性、防犯性がジャロジー窓よりも優れています。
網戸は内付けです。

ケースメント

縦滑り出し窓です。室内から外のガラス面を清掃できます。

 

出窓とは

出窓は、張り出しの寸法によって大きくは2種類に分けられます。

普通の出窓…外壁より出幅が30cm以上

ハーフ出窓…出幅が10~15cm

他にも家の出隅部分に取り付けて、室内空間を広く感じさせるコーナー出窓。
張り出し部分にトップライト(天窓)が付いているトップライト出窓。
縦長で三角形に張り出している出窓などがあります。

形態的には、台形をなすものをベイ(湾の意味)ウインドウ、円弧形をなすものボウ(弓の意味)ウインドウなどといわれます。

天窓

天窓の既製品は、そのほとんどに複層ガラスが用いられています。
それは断熱性を考慮したためです。
天井は日光に当たる時間が長くなるため、断熱性が重要な要素になってきます。

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さらに窓に電動開閉装置を付けたものが多くなっています。
これは開閉機能を持たしたとしても手動では高くて届かないためですね。

素材にはガラスの他にアクリル・ポリカーボネート・FRPなどの樹脂が用いられることがあります。

形も様々で、半透明のものやドーム型に成形されているものもあります。

法規上は屋根とみなされているので、材種には注意が必要です。

窓の取り付け位置

明るくて風通しの良い家にするためには、バランスよく窓を配置することが大切です。
取り付け位置で窓の呼び名が決まっています。

掃き出し窓

開口部が床面の位置まである窓のことです。
掃除の際にほうきでホコリを掃き出せることからこの名で呼ばれています。
別名テラス窓ともいい、人の出入りが可能な背の高い窓なので庭などに面した場所に設けます。

腰窓

掃き出し窓に対し、床面から窓の下端の高さが80~90cmに設けた窓をいいます。

肘掛け窓

床面から窓の下端の高さが約36~45cmに設けた窓をいいます。
座ったときちょうど肘(ひじ)を掛けられることからこの名で呼ばれ、視覚的にも落ち着ける高さです。

天窓

天井や屋根に設けられた窓のことです。

トップライト、ルーフウィンドウともいいます。
採光のために設けられる窓で、小さな面積で効率よく光を取り入れることが可能です。

地窓

床面に接して設けられる窓のことです。
室内の対角線方向に向き合う窓と組み合わせると、自然換気に大きな効果があります。
和室に多く使われています。

窓とサッシのリフォーム費用の目安

窓のリフォームにかかる費用は、窓の費用だけではありません。

窓のリフォーム費用は、窓の費用とサッシの費用が掛かります。
サッシの費用に関しては、まだ新しく劣化が見られない場合には交換する必要はありません。

さらには窓のサイズを変えたい場合には、外壁を一旦壊して窓に合ったサイズにあわせるため、費用が上乗せされることになります。

そこに窓の数と付随する工賃で費用が算出されます。

窓ガラスの種類やサッシのグレードにより費用の相場が異なってきます。

窓のリフォーム費用

窓のリフォームは窓の大きさと素材によって変化します。
大きさが大きければそれだけ値段が上がりますし、素材に付加価値が用いられていれば、それだけ値段があがっていくようになります。

  • 通常の窓:約4~8万円
  • 防犯ガラスの窓:約8~10万円
  • 遮熱用ガラスの窓:約9~12万円
  • 履き出しの窓:約8~10万円
  • サイズの小さい小窓:約3~5万円
  • 二重窓の取り付け:約5~15万円

窓のまとめ

窓は意外に軽視しがちですが、家づくりにとって家の快適性を左右する非常に大事な要素のひとつです。

適切な場所に適切な窓を配置すれば、住み心地は格段によくなります。
そのことで、自然と家族との会話も進むでしょう。

窓の配置は、それだけ家づくりにとって重要です。

最初に書きましたが、窓は「採光」「視認」「通風」を目的として設置するものです。

設置は「縦横」「上下」を意識して、窓の種類を組み合わせることで素敵な窓のプランが出来ます。

窓を選ぶ際には、ショールームで、実物を確認するのもオススメです。

操作方法や掃除のしやすさなどのチェックすることができます。
もちろん、断熱性や気密性などの性能面、外観やインテリアとのコーディネートなども検討しておきたいポイントです。

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窓まわりの建材である、網戸や雨戸、面格子も同時に確認しておきましょう。

窓の配置で迷ったら、このページを参考にして窓のプランニングを進めてください。

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