リフォームの工程

徹底比較!リフォーム業者の9種の特徴のまとめ

「リフォームできる会社って何があるの?」
「どこに頼めば安く済ませることができるの?」
「業者によって違いはあるの?」

リフォームには新築のように決まった形がありません。

簡単な補修工事
水回りリフォーム
断熱リフォーム
バリアフリーリフォーム

などなど、多岐に渡るのがリフォームの特徴です。

リフォームの種類によって業者の得意不得意もあります。
そのため、業者の『種類』を知っておかないと、探しようもありませんよね。

そこで今回は9種類の主要なリフォーム依頼先を紹介したいと思います。




1.職人(通称一人親方)

業者をどこに依頼することになっても、リフォーム工事を行うのは職人です。

設計
デザイン
設備選び
資金計画
リフォームには色々と考えるべきことがあります。

しかし、最終的なリフォーム工事の良し悪しは、職人の腕による仕事の質で決まります。

職人はひとりひとりの自営業者である場合が多く、通常の流れでは工務店からの依頼を受けて仕事を行います。
ただ、壁紙や傷の補修など、規模の小さい簡単なリフォームであれば、直接職人に頼んでしまうという手があります。

直接、職人に頼むことができれば、材料費と職人の日当しか費用は発生しません。
そのため、費用的には一番安く済ませることができます。

ただし、もちろん職人に直接頼む場合にはデメリットもあります。
信頼のできる腕のいい職人を個人的に知っていないと、依頼することができません。

さらに職人にはリフォーム内容によって出来る出来ないがあります。

大工、電気工事、塗装など、それぞれ別の職人がいます。
それぞれ資格が必要な場合がありますし…。
特に電気工事に関しては、電気工事士の資格がなければ、作業を行うこともできません。

つまり何かの設備を入れる場合など、資格の有無によって作業が進行できない場合があります。
その場合などは、直接職人に頼んでも「一人じゃできないよ」ということになってしまいます。

職人は個人の自営業になるため、代金の支払いやアフターサービスなどはありません。
確立されたシステムがあるわけではないので、個人としての信頼関係だけが頼りということになります。

そう考えると、ほとんどのリフォームでは、直接職人に頼むことは難しいかもしれませんよね。

2.工務店

工事を行うのは職人です。
その職人をまとめて、工事全体を管理し、リフォームを完成させるのは工務店の仕事となっています。

工務店は、新築からリフォームまで幅広く展開しているところが多いですね。
地域の工務店には、住宅メーカーやリフォーム専門業者から依頼を受けて下請け業者として工事を行っているところも多くあります。

1人の職人では完結できないようなリフォームの場合、ほぼ100%、工務店がリフォーム全体を責任を持って行うことになります。
配線や塗装といった個々の作業を行うのは職人です。
その職人たちを管理し、リフォームを行うのは工務店ということになりますね。

質の良い工務店とは、腕の良い職人を抱えている工務店ということでもあります。

ただし、工務店のほとんどは下請けを中心に仕事している場合が多くなっています。
インターネットで広告もあまり出していません。
そのため、「見つけにくい」という問題もあります。

工務店の『質』も、素人が判断するのは難しいところがあります。

しかし、工務店は新築を手掛けているため、施工に関して信頼できるところが多い点が特徴です。
良い職人が多い工務店を選べば、それだけ良いリフォームができる可能性も高まります。

自社でリフォームを請け負っているところであれば、メーカーや専門業者を挟むより安くできる可能性もあります。

前もって地域での評判や、施工事例などを確認しておくと良いでしょう。

3.ハウスメーカー

大手ハウスメーカー(住宅メーカー)は、テレビやインターネットで宣伝していることが多く、私たちもよく目にすることがありますね。

もともと「ハウスメーカー」という名称が示すように新築が中心です。
近年はリフォーム部門を別に立ち上げ、リフォームにも力を入れている会社が多いです。

ハウスメーカーに依頼するメリットとしては、まず会社としてブランドイメージが確立しているので、安心感があるという人が多いです。
また自社に設計士やデザイナーを多く抱えているので、建て替えや大規模リフォームなどに強いとも言われます。

一方でデメリットとして、営業費・広告費などの工事以外の経費が重くのしかかっていることがあります。
そのため、工事費が全体として高めになる傾向があるとも言われます。

ハウスメーカーは規模が大きい会社が多いため、会社としてのイメージや理念が強くなっています。
営業担当や設計士の顔が見えにくく、担当者との信頼関係が作りにくいと感じる人もいます。

4.設備メーカー

キッチンやバス・トイレなどの設備のメーカーが、リフォームまで請け負うケースもあります。
代表的なメーカーとして「TOTO」「LIXIL」「Panasonic」などが挙げられるでしょうか。

仕組みとしてはハウスメーカーにリフォームを依頼する場合とよく似ています。
全国の提携工務店が施工を行うことになります。
ただしハウスメーカーと違い、あくまで設備単位でのリフォームということになります。

設備メーカーにリフォームを依頼するメリットとしては、やはり大手企業としてのブランドイメージと、メーカー直販のような安心感があります。
また、設備によっては、メーカー側で施工業者が決まっていて(指定業者)、設備メーカーに依頼するしか選択肢がない場合があります。

デメリットとしては、複数の住宅設備を導入する場合でも、当然ながらメーカーがひとつに限定されてしまうことですね。

費用に関してはメーカー直販なら安いかと言えば必ずしもそうではない場合があります。
商品性能が高く、価格がそれほど安くなかったり、指定業者の施工費が高いこともあります。

5.リフォーム専門会社

新築ではなく、リフォームを専門に行う会社がリフォーム(リノベーション)専門会社です。

リフォーム専門会社というと、リフォーム詐欺のような悪いイメージを持たれる場合があるかもしれません。
しかし、決してそんなことはありません。

リフォーム会社と称する会社には、自社ではまったく施工せず、下請に丸投げする会社もあります。
施工管理がいい加減で、社会問題になったこともあります。
特に、飛び込み営業型のリフォーム被害は深刻です。
顧客側も注意するようになって悪徳業者は減っていますが、注意は怠らないようにしましょう。

このように一部の悪い企業のイメージが先行しており、全般的には優良な企業が多くなっています。

それにリフォーム専門会社は、リフォーム市場を牽引し近年のリノベーションブームの立役者といっても過言ではありません。

大手ハウスメーカーほどの知名度はありませんが、それぞれの会社が独自の強みを打ち出しています。
例えば設計士を選べるシステムになっていたり、輸入建材や海外メーカーの設備に強いなどですね。

リノベーションを前提に、中古物件探しからサポートしてくれるところもあります。
特にリノベーションなどで、個性や強いデザイン性を求める場合、有力な選択肢になるでしょう。

リフォーム専門会社の場合、価格もシステムも会社によって千差万別なので、特徴や良い悪いを簡単には判断できません。
雑誌などで「これは!」と思う事例があれば、直接問い合わせてみるのが一番良いでしょう。

6.インテリアショップ・家具メーカー

最近ではインテリアショップや家具メーカーがリフォームを手がけることも増えてきました。

有名企業としては「無印良品」がリフォームも手がけていたりします。

形態としてはリフォーム専門会社に近くなっています。

ショップや家具のブランド自体が好きな場合、ブランドの世界観を最大源に生かすことができるでしょう。

そのためには必然的に小規模リフォームではなく、リノベーションのような大規模リフォームが多くなると思います。

「家づくりだけでなく家具のチョイスまで全てをひとつの会社で行いたい」
「完璧に統一感を出したい!」
という場合は、検討しても良いかもしれません。

7.設計事務所(建築家)

リフォームでも建築家に直接依頼するケースがあります。
建築家は新築建設時に指名して設計を依頼するイメージが強いですよね。

テレビや雑誌・インターネットなどで「この人に依頼したい!」と強く感じた場合、面談を申し込んでみると良いでしょう。

当たり前ですが家づくりは設計から始まります。
特に大規模リフォームを検討していて設計段階からこだわりたい場合、建築家探しから初めても良いかも知れません。

デメリットとしては、建築家に依頼できるのはあくまで設計のみだということです。
他の依頼先であれば基本的に見積もりから施工まで一貫してリフォームを依頼できます。
しかし、施工会社は建築家とは別に探す必要があるんです。

とはいえ設計と施工が別の立場になることで、独立の立場から施工会社選びのアドバイスがもらえるメリットがあります。
見積もりのチェックなどをしてくれるケースもあるようなので、一長一短ではあります。

また人気のある建築家の場合、待ち時間が発生し設計が数ヶ月待ちになることも珍しくありません。
建築家の多くはコンサルティングにとても力を入れているので、依頼者側としても手間と時間を惜しまない姿勢が大切ですね。

8.家電量販店

家電量販店でのリフォームの流れは、家電量販店がリフォームを受注し、系列や提携の業者に工事を依頼するというものが一般的です。

特に近年の家電量販店はリフォームに力をいれています。
大手家電量販店10社のうち、すでにリフォーム事業を行っているのは7社です。
リフォーム売上高トップは、419億円のエディオン(大阪府大阪市)です。
エディオンは「住宅リフォーム売上ランキング」で上位にランクインしています。

家電量販店のメリットは、気軽に相談をしやすい点です。
店舗が身近にあり、店員も親身に接客してくれ、見積りのしやすさなどが強みです。

家電量販店ならではのポイントとしては、住設機器の大量仕入れによるコストメリットがあげられます。
基本的には、交換リフォームに強いとされています。
店舗でもキッチンや浴槽・トイレなどの設備が展示されていますね。

大量に購入してある設備であれば、本体価格を安くできる可能性があります。

デメリットとしては、工事に関してあくまで窓口となっているケースが多くあります。
そのため、工事を行う業者によって質が大きく変化してしまいます。

9.ホームセンター

ホームセンターのリフォームは、家電量販店のリフォームと同じような仕組みですね。

基本的に、ホームセンターがリフォームを受注し、提携している業者が工事を行います。
中には、リフォーム専門の部門を設置し、受注から工事まで行っているとこともあります。

家電量販店と同様、ユニットバスやウォシュレット、扉などの交換リフォームに強くなっています。
折り込みチラシにもリフォームの項目がありますよね。
大型の店舗ではリフォームコーナーなどもあります。

ホームセンターの強みとしては、設備の価格も安くできる可能性があることです。

ホームセンターの中には、家具やインテリアなども扱っているところもあります。
リビングや寝室など大規模なリフォームでは、実物を見たりスタッフと相談したりしながら決めていけるメリットがあります。

直接ホームセンターがリフォームを行うわけではありませんので、工事業者とのトラブルになったケースもあります。
業者に丸投げせず、管理体制が整っているかどうか注意する必要があります。

もしものときのアフターサービスなどは確認しておく必要がありますね。

 

まとめ

一口でリフォームを依頼するといっても、依頼先は色々あります。

そのため依頼先によって、大きく費用や品質が異なることもあります。
もちろん設計、デザイン、設備など、依頼先によってリフォームの内容自体が全く変わってくることもあります。

同じ物がひとつとしてないのがリフォームです。

だからこそ最終的には、価格を含めたリフォーム内容に『納得』できたかどうか?
これがリフォームの成功・失敗を決めることになります。

「最初が肝心」という言葉があります。
業者選びが面倒だから簡単に済まそうとすると、後々取返しの付かないことになる可能性があります。

各リフォーム業者の特性を理解し、リフォーム内容に見合った業者を選びましょう。
業者選びが納得できるリフォームを行うためのプロセスに繋がります。

そのための参考になれば幸いです。