2018年の夏はこれまでに無い猛暑でしたね。
今ではエアコンは生活必需品となっています。
エアコンを使っているなかで、「エアコンの効きが悪い」「電気代が高い」と感じる方が多くいるかと思います。
そこで思いつくのが省エネリフォームです。
家を断熱性をあげるためには、
壁の断熱材を変える
窓の断熱性を上げる
そこで今回の記事では窓の断熱性をあげる方法について紹介していきます。
窓の断熱性をあげるためには、一枚の単層ガラスから2枚の複層ガラスへの交換をおすすめします。
その複層ガラスの素材としてLow-Eガラスがあります。
Low-Eガラスの名前は聞いたことがあるけど、よく知らないという人もいらっしゃいます。
Low-Eガラスのメリットやデメリット、交換する際の費用などについてご紹介したいと思います。
Contents
Low-Eとは
Low-EのLowは “低い”、Eは “Emissivity” の頭文字で放射率を意味する言葉です。
この2つの言葉をから、Low-Eが意味するのは “低放射率” だとわかります。
低放射率とは一言でいうと熱の移動を防ぐ性能を意味します。
熱の移動には放射・対流・伝導の3パターンがあります。
LOW-Eの低放射は、熱の移動を抑えることを指しています。
この低放射性能を窓ガラスに付加する事で冬の寒さや夏の熱さを軽減する事が出来ます。
Low-Eガラスには中空層(複層ガラスの内側)に透明な特殊金属膜(Low-E膜)が貼られています。
そのためLow-E膜は低放射性能を発揮する金属とそれを保護する酸化金属による多重構造によって構成されています。
断熱タイプ・遮熱タイプを選べる
Low-E膜は基本的に中空層の片側に貼られています。
中空層の中でLow-E膜が貼られている位置が内側か外側によって効果が変わります。
室温の熱の漏れを防ぐ、あるいは外の熱を反射するといったことです。
Low-E膜が室内側に貼られている場合は断熱性能が高まります。
室温が外気よりも暖かい場合、室内の熱が外へ流れ出ようとします。
室内側にLow-E膜があると室内にある遠赤外線を反射します。
そのため、熱が外へ漏れることを防いでくれます。
室外側に貼られていると遮熱性能が高まります。
外の気温が室内よりも高い場合、外の熱気がガラスを伝って室内に伝わってきます。
室外側にLow-E膜を貼っていると中空層に入る前に日差しの熱の侵入を防いでくれます
Low-E膜は暖かい空気の通過を防ぐという役割がある。
そのため、温度の高い場所に面する側に貼ることで効果を発揮する。
遮熱と断熱、選ぶなら
上の項目で解説したとおり「Low-E複層ガラス」にはLow-E膜が貼られる位置によって2つのタイプに分かれます。
遮熱タイプと断熱タイプの2種類です。
夏の暑さをやわらげたいなら、室外側にLow-E膜の遮熱タイプ。
夏の日差しからくる熱を反射することで、室外からくる熱が減少します。
そのため、エアコンの冷房効率アップにつながります。
冬のように外が寒く室内が暖かい場合は、室内側にLow-E膜がある断熱タイプ。
太陽の日差しを家の中に取り込むことができ、暖房による熱を反射することで熱を逃しません。
遮熱タイプ…暖地向き
断熱タイプ…寒冷地向き
Low-Eガラスのメリット
光熱費の削減
Low-Eガラスに交換した場合の一番のメリットは光熱費の削減です。
遮熱型Low-eガラスの場合は、日差しの熱で室内が暑くなるのを軽減してくれることができます。
日射熱カット率 約60%前後
外から入ってくる熱が少ないということは、冷房の効率をアップさせることができます。
それが、夏場の冷房費の節約に繋がります。
断熱型のLow-Eガラスの場合、室内の熱を逃がさないため断熱効果が上がります。
結果、暖房の効率をアップさせることができます。
冬場の寒さが厳しく、暖房代が高くてなってしまう場合におすすめです。
紫外線カット
Low-Eガラスであれば、採光性を損なうことなく明るいまま紫外線の透過を防ぎます。
紫外線カット率…80%前後
紫外線をカットしてくれるので、カーテンや家具・床の色あせを防いでくれます。
日当たりがよければ、室内が明るくなります。
しかし、日差しの熱や紫外線によって、カーテンや家具が色あせするのは困ってしまいますよね。
Low-Eガラスのデメリット
メリットとして遮熱効果、断熱効果があるLow-Eガラスにもデメリットもあります。
ガラス面が色が付いており透明でない
Low-Eガラスは金属膜でコーティングされています。
そのため、通常の複層ガラスと違い色がついています。
色が付いているということは若干の透明感が落ちることに繋がります。
高断熱タイプの複層ガラスは白みがかったシルバー色。
遮断高断熱タイプの複層ガラスは薄いグリーンの色です。
ガラスと言えば「透明」というイメージが強くあります。
そのため、少し色が付いているのは気になる方が多くいるのが事実です。
結露防止は窓ガラス部分のみ
Low-Eガラスの結露防止効果はガラス部分のみになります。
サッシの結露防止の効果はありません。
断熱性の低いのアルミサッシだった場合は、サッシ部分が結露します。
この問題にはLow-Eガラス販売メーカーも対策を取っています。
断熱効果の高い樹脂を使ったサッシをセットとし交換を推奨しています。
http://reform-answer.info/2018/02/14/sash/
樹脂サッシと合わせることで、さらなる断熱効果・結露防止効果を得ることができます。
しかし、価格は高くなる注意点があります。