日本の住宅では玄関・和室・浴室などに段差があります。
この段差が身体的な老化現象により、つまづいたり転んだりするという事故が多発します。
高齢者の家庭内の事故の7~8割は転倒によるものだといわれています。
高齢者の場合にはこれらの事故により骨折することもあり得ます。
そうなると以後歩行が困難になったり、杖や歩行器さらには車いすの利用を余儀なくされることがあります。
つまずきによる転倒を防ぐためには、部屋の境目や出入り口の段差を解消しましょう。
床のかさ上げや段差をスロープにすることで車いすでの移動もスムーズにできるようになります。
段差部分にスロープを設置するだけの方法なら、DIYでも手軽に行えるのでおすすめです。
今回の記事ではバリアフリーリフォームとして段差の解説をしていきます。
段差の種類
単純段差…段差の一方が他方から単純な状態で下がる段差
またぎ段差…両側に段差のある構造
一般的に段差の高さが20mm以上あると車いすで自力で移動するのが困難になります。
また、20~30mm程度の段差は歩行の際にもつまづきやすい高さとなっています。
段差解消のリフォーム費用
床の段差解消のリフォームの相場は2〜15万円程度です。
費用の幅は段差を解消する箇所の数や規模(高さ)などによる施工方法ので変わってきます。
例えば和室の場合、他の部屋と30~60mm程度の段差があることが多くあります。
和室の段差を解消するためには三角形の断面をした木片(すり付け板)を段差に設置します。
すり付け板は敷居とお部屋部分の段差を埋めるほか、1室だけ床リフォームを行いたい場合にも有効な方法です。
この施工方法が最も費用を抑えることができる方法です。
すり付け板を設置しただけでは、滑りやすくなるので注意が必要です。
板状のままでは、靴下を履いた状態ではちょっとした傾斜で滑りやすくなります。
そのため、仕上げに滑り止め加工や表面に溝をつけることで滑りにくくしましょう。