雨戸

防災・防犯に有効な雨戸のリフォーム-災害に強い雨戸の種類・交換費用-

シャッター雨戸

最近は未曽有の災害や、予期せぬ犯罪が増えてきています。
その中で自衛手段として雨戸の設置が注目されてきています。

雨戸といえば「雨を防ぐもの」というイメージが強いかと思います。
しかし、最近の雨戸は非常に多機能で高性能な製品が増えてきています。

今回の記事では、雨戸の種類と特徴について解説していきます。

 

雨戸とは

雨戸の基本的な役割は、読んで字のごとく住宅を雨風から守ることです。

その他にも、雨戸によって断熱効果をプラスすることができます。

夏場であれば、外からの強い太陽光や熱を遮ることができます。
冬場であれば、雪や冷たい外気に対して効果を発揮します。
窓との間に隙間ができるため、直接室内に熱が伝わりにくくなるためですね。

また、雨戸を閉めることで、防犯対策の向上につながります。
雨戸があることによって、窓からの侵入をさせにくくなります。

雨戸をリフォームで生まれる6つの利点

雨戸をリフォームするにあたり、どのような利点があるのでしょうか。
先ほどの項にも記載しましたが、こちらでまとめていきます。

  1. 防犯対策
  2. 悪天候(風雨)
  3. 人目の遮断
  4. 遮音性の向上
  5. 子どもの落下防止
  6. 採光と通風のため

雨戸をリフォームする利点として挙げられるのは、大きく6つでしょう。

特に防犯対策と悪天候対策の2つがリフォームされる主な理由となります。

 

雨戸って後付け可能?

雨戸は前項に書いた通り、防犯や防災対策に効果的です。

しかし、住宅に元々雨戸がついていない場合があります。
そのためリフォームするにあたり雨戸を付けたいという要望が発生します。
また古くなった雨戸を交換リフォームしたいといったケースもあります。

近年の雨戸は大きく改良されています。

素材の軽量化により雨戸自体も軽量化されています。
軽量化されていると動作がしやすくなるのはもちろん、設置する際にも建具に負担をかけにくくなります。
また素材自体が軽量化により薄く丈夫になっているので、雨戸を収納したときの上部の収納スペースもコンパクトになっているという利点もあります。

また、製品によっては種類が様々で、オプションを追加することも可能となっています。

雨戸の防犯性や遮音性など機能性を向上させることも可能です。
また、防風性能が高く、海辺であれば潮風にも強い耐腐食性を持たせた製品もあります。

雨戸の後付けや交換リフォームは、住宅をを雨水から守ることができます。
さらには防寒や暑さ対策にもなるなどメリットが多くあります。

雨戸には「単板引き違い」「ルーバー引き違い」「折れ戸」「シャッタータイプ(手動or電動)」など、種類も豊富になっています。
好きなデザインに変えることで、住宅の外観の印象を簡単に変えることができるので手軽にリフォームできます。

雨戸のリフォームは様々なメリットがあります。
もともと雨戸がついていない住宅で合った場合、おすすめのリフォーム方法です。

雨戸は防犯対策になる

泥棒などの侵入者のほとんどは窓から侵入します。
そのため、雨戸を設置する事で防犯性能が向上します。

それは単純に雨戸があることによって、窓からの侵入の工程が増えることです。
雨戸は締め切ると侵入までに時間がかかります。
万が一、泥棒に狙われたとしても諦める可能性が高くなります。

しかし、雨戸を締め切ることによるデメリットもあります。

雨戸が締め切っていることによって、住宅に人が不在であることを泥棒に知られる可能性があります。
また別の場所から侵入された場合は雨戸を締め切っているので外からだと分からなくなります。
そのため、雨戸に加え、窓に補助鍵や防犯ロックを設置することで二重の防犯対策となりますよ。

雨戸の種類

雨戸には、どれも同じように見えても、実は複数の種類があります。

  1. 単板引き違い
  2. ルーバー引き違い
  3. 折れ戸
  4. 手動シャッター
  5. 電動シャッター

主に以上の5つの種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

単板引き違い

シンプルな板状の雨戸です。
この板状の雨戸を2~3枚を窓ガラスのように並べます。

古くからある一般的にある雨戸で、昔の日本家屋では木製のものがよく見られますね。
また設置価格が安いことから賃貸物件にも用いられることがよくあります。

価格が安いということが大きなメリットです。
設置価格を抑えたい場合には、単板引き違いの雨戸は有効な選択となります。

しかし、デメリットも多くあります。

  • 雨戸を収納するための戸袋の設置場所を取る
  • 雨戸自体が大きいため、重量が重く開閉が手間
  • 雨戸を閉めた際に日光が遮られ暗くなる

単板引き違いの雨戸にはアルミやスチールなどの金属製の比較的安い素材が使われることが多くなっています。

ルーバー引き違い

単板は一枚の板によって構成されています。
それに対してルーバー引き違いの雨戸は、「ルーバー」と呼ばれる幅の狭い板が複数並べて設置することで構成されています。

このルーバーを羽根のように動かして角度を調節することで、隙間を作ることができます。
そのことによって、雨戸を閉めたままでも隙間から風を通すことができます。

夏場は冷房効率アップのため暑い日差しをカットしながらも、自然光を採り入れることが可能です。
和風建築・洋風建築ともに相性が良いという魅力があり、施錠できる製品が多く流通しています。

一枚のルーバー雨戸の上下を別々に動かせる物、角度があらかじめ固定されている物、ルーバーをぴったり閉めても通気口から通風・採光ができる物など、様々なタイプがあります。
ペットが過ごす部屋の窓やキッチンの小窓など、こまめに換気したい場所にも最適です。

折れ戸

折れ戸タイプの雨戸は、開いた形状が特徴的です。
中央からの両開きで、雨戸が外側に向かって半分に折れる開く形になっています。

雨戸を外側に開くため、戸袋を設置する必要がありません。
雨戸を開けた時にもコンパクトな形状です。
そのため開放感に優れ、広々とした空間を実現します。

海外の住宅にも多く設置されており、デザイン性の高さも魅力で洋風の住宅によく合います。

折れ戸には単板タイプとルーバータイプのどちらかを選択することができます。

密閉性の高さを重視するのであれば単板タイプ。
風通しや採光を確保したいのであればルーバータイプ。

条件や希望に合わせることで最適なタイプを選ぶことができます。

手動シャッター

シャッタータイプの雨戸は上下に開け閉めを行います。
窓の上部にシャッターを収納する収納袋がついてあり、開放時にはコンパクトにまとまる特徴があります。

またシャッタータイプの雨戸には電動と手動の2タイプがあります。

手動は人の手によって開閉するタイプのシャッターです。

手動シャッターは開閉時が面倒ですがメリットも多くあります。

  • 設置や修理費用が電動に比べて安価である
  • 作りがシンプルであるためメンテナンスしやすい
  • 電気を使わないため停電の時でも開閉できる

メリットとしては上の3つが挙げられます。

設置や修理費用が電動より安価である

手動タイプのシャッターは電動と比べると費用面で安くなっています。
これは電動の方がパーツが多く構造が複雑であるためです。
そのため手動シャッターは、設置費用や修理費用を抑えることができます。

作りがシンプルであるためメンテナンスしやすい

こちらも手動シャッターの方が電動と比べるとメンテナンスがしやすくなっています。

電動シャッターの場合では内部構造が複雑になっています。

手動シャッターでも多少のメンテナンスは必要です。

シャッターは外側に設置されるものですから、普段から風雨にさらされています。
そのため、定期的にホコリ掃除が必要になります。
シャッターの外側はもちろん、レールにもホコリが溜まりやすくなっています。

ホコリ掃除を定期的に行いましょう。
さらにはレールや鍵穴にオイルを差すことによって、動きがスムーズになります。

シャッターの外側を拭く等して綺麗に保たねばなりません。しかし、手間と費用はそれほど掛かりません。

電気を使わないため停電時でも使える

手動シャッターは電気を使わないため、停電時であっても問題なく使用することができます

一方で電動シャッターの場合は、電気でシャッターを開け閉めしています。
停電時には手動に切り替えねば使用することができません。

そのため、停電時には手動シャッターの方が優れているといえるでしょう。

 

電動シャッター

電動シャッターはリモコンひとつで開閉ができるため便利です。
新しい製品では複数の電動シャッターを同時に操作できるスマートシャッターといった製品もあります。
こちらでは各シャッターの開閉を同時に行えるため、非常に手間が省けるというメリットがあります。

しかし電動シャッターは、手動に比べて構造が複雑であるため価格が高い傾向があります。
また手動に比べて壊れやすい傾向にあります。

 

雨戸のリフォーム費用の相場

雨戸の交換リフォームの費用相場は20,000~300,000円が相場となっています。

価格の幅が大きくなっています。
これは前項で紹介した雨戸のタイプやサイズによって費用が変動するためです。
各タイプごとの費用の相場は以下を参考にしてください。

単板引き違い

1枚につき約2~5万円

単板タイプ雨戸は、最も安価です。
通気性や採光がないため、雨戸を閉め切ると通気性損なわれ部屋が暗くなるといった弊害があります。

ルーバー引き違い

1枚につき約3~6万円

ルーバー型は、幅の狭い板を複数設置することで、隙間から通気を確保することができます。
またルーバーの角度を調整することによって、明るさや通気性の調整を行うことができます。
価格は単板タイプより高くなります。

折れ戸

1枚につき約9~18万円

折れ戸タイプの雨戸は、単板かルーバーどちらか選んで設置することができます。
そのため選んだ形状によって価格が変動します。

手動シャッター

1枚につき約8~15万円

シャッター型は単板タイプに比べると構造が複雑になるため価格が高くなります。

電動シャッター

1枚につき約10~30万円

電動シャッターは雨戸の中で最も価格が高くなります。
電気も使用し構造も複雑になるため、メンテナンスの手間や故障などのトラブルも多くなる傾向があります。

それぞれタイプごとにメリット・デメリットがありますので、お住まいの現状や、ご予算に合ったタイプの雨戸を選ぶと良いでしょう。

雨戸のリフォームまとめ

今回の記事では雨戸リフォームに対して、雨戸の種類や特徴、費用の相場について解説しました。
この記事が今後の雨戸リフォームに参考になれば幸いです。

雨戸を設置することによって、様々なメリットがあります。
防犯・防雨・防風・防火・防音・遮光・遮熱等の効果があります。

特に昨今では防犯対策と防災対策の2点が重要となってくるでしょう。

この2点に関しては各雨戸メーカーも力を入れています。
災害に強い新素材や、犯罪者の侵入を防ぐための機能など目新しいものがどんどん開発されているような状況です。

雨戸の寿命は10年から15年ほどになっています。

そのため雨戸のリフォームは、同じタイミングでリフォームが必要になってくる屋根や外壁塗装と同じタイミングで検討しましょう。
同時に行うと足場代金を抑えることにつながります。

住宅の状態や予算に合った方法で雨戸リフォームを検討すると良いでしょう。