床材

高齢者のつまづきや転倒を防ぐ滑りにくい床材にバリアフリーリフォーム

バリアフリーリフォームと言われると、まず頭に思いつくのが「手すり」です。
手すりは確かに手軽に取り付けることができて、使い勝手も良いのは確かです。

しかし、手すりだけでは歩きやすさを最適にすることはできません。
手すりを支えにして歩行するにしても、床材の歩きやすさを改善することによって、より安全性を向上させることができます。

そのため、今回の記事では住宅内で採用することができる滑りにくい床材について紹介していきます。

 

 

なぜ滑りにくい床にする必要があるのか

バリアフリーにリフォームするとなると真っ先に思いつくのが、床の段差を無くしたり、手すりなどを設けるなどになるでしょうか。

しかし、バリアフリーリフォームとは各個人の身体状況によって変化します。
身体的な衰えの中で、まず最初に出てくるのが足腰の衰えです。

足腰が弱ってくると、転倒しないように注意する必要があります。
また足が上がりにくくなってくるため、つまづきが起こりやすくなります。

そこで、床材についても考える必要があります。

床材を変えることによって、歩きやすさの改善と転倒時の危険性を軽減することができます。

転倒しにくい床に必要な要素

室内で活動するうえで、歩くということは一番重要な要素でしょう。
足腰が弱ってくるなど身体的に衰えがでてくると、つまづきや転倒の危険性が増してきます。

床を滑りにくくするためには、床材を張り替えるリフォームを行う必要がでてきます。

その中で床材に必要な要素を3点まとめました。

防滑性

防滑性とは、その床がどれだけ滑りにくいかをしめす数値となっています。
床が滑りやすいとそれだけ転倒の危険性が高くなります。

この防滑性が高いかということは、床材を選ぶ上で一番重要な要素といえるでしょう。

滑りによる転倒は、床材の材質と表面形状・足の裏の状態・スリッパの有無・床材や足裏に砂・水・油などの付着など状況によって変わります。
また、身体的な歩行の状況によっても変化します。

衝撃吸収性

床における衝撃吸収性は、直接転倒予防に結びつきません。
しかし、転倒した際の怪我の度合いに大きく影響を及ぼします。

衝撃吸収性を持たせることによって、転倒時のケガを軽減することができます。
また、誤って物を落とした場合も、破損を最小限にとどめます。

視認性

防滑性・衝撃吸収性を高めるだけでも転倒予防には大きく影響します。
さらに安全性を考慮する要素として視認性があります。

高齢になると視力が低下し、どこからどこまでが床なのか分かりにくくなります。

視認性の悪さが意外にも高齢者の転倒事故の一因になっています。

赤や茶などの暖色系の色は視認しやすいとされています。
床と壁の境目付近に暖色系を用いると歩きやすくなります。

屋内に使われる床材の種類

一般的な畳はイグサから作られているため、表面が強くありません。
古い畳では毛羽立ちが見られますよね。

バリアフリーで使用するには、すり足などで足裏に負担がかかりやすく、畳にも負担がかかりやすいことから、畳が傷みやすくなります。
また、車いすを使用すると非常に痛めやすくなります。

通常の畳は厚みが55mmほどありますので、フローリングとの境界線に段差が生じます。
段差は境目に傾斜を付けることで、ある程度緩和することができますが、高低差は極力無くしたいところではありますよね。

近年では、バリアフリーリフォームに対応した薄型で耐久性の高い畳が販売されています。

畳を楽しみたいという希望があるのでしたら、リフォームプランを検討する際に業者に相談すると良いでしょう。

つまづきの原因になる畳同士の継ぎ目や扉の見切り部分の段差に注意すること。

フローリング

フローリングは木材を素材とした床材です。

フローリングは歩きやすく掃除がしやすいメンテナンス性が良い素材です。

素材の特性上、表面が固くクッション性がありません。
表面が固いことから滑りやすい素材になります。

特にフローリングの素材が合板の場合は、表面が平滑であるため滑りやすくなります。

無垢のフローリングは、木材本来が持っている天然の凹凸があるため、比較すると滑りにくくなっています。
また、浮造りフローリングにすることで、年輪の凹凸が際立ち、より滑りにくくなりますよ。

無垢のフローリングはリフォーム費用が高くなるのが欠点ですが、木のぬくもりを感じれることはフローリングにしかできないことなので、予算に余裕がある場合には検討してみると良いかと思います。

フローリングをバリアフリーリフォームで使用する際には、表面仕上げ材(ワックス)は、滑りにくい材質ものを選択することで転倒の危険性を軽減します。

既存のフローリングをそのまま使用する場合でも、表面仕上げ材を工夫するだけでも危険性を軽減することができますよ。

コルクタイル

滑りにくく歩行感が良い。
汚れやすい素材なので、張り替えが容易な製品を選ぶこと。

ビニールタイル

耐水性・耐久性に優れた素材。
水廻りに良く用いられる。
濡れても滑りにくい素材を選び、素足で歩行する場合には歩行感にも気を付けること。

長尺カーペット

毛足の短いものを使用すること。
防炎性・防汚性・耐摩耗性にも留意すること。

タイルカーペット

滑りにくさ・歩行感・耐摩耗性に優れている。
防炎性・防汚性にも留意すること。

プラスチック製シート床材

耐水性・耐久性に優れ、歩行感も良い。
濡れても滑りにくい素材を選ぶこと。
発泡層がある製品では、表面の透明ビニル層が破れやすくなっているので、耐久性に注意する。

滑りにくい床材の選び方

フローリングは滑りやすいので注意

現代の日本において、床材として一番一般的になっているのがフローリングです。

フローリングは、木目が持っている美しさがあります。
また、掃除のしやすさから多くの住まいで採用されていますね。

特にマンションでは、ほとんどのところでメインの床材として採用されているでしょう。

しかし、このフローリングの床材は滑りやすいというデメリットがあります。

この滑りやすさが高齢者の転倒事故の大きな原因となっているのです。

フローリングは、素材が木なので表面は滑りやすくなっています。
そこに滑りやすいワックスが掛けられていると、より滑りやすくなります。

また、足に合わないスリッパや、そのスリッパも底材が滑りやすい原因ともなります。

機能性が優秀なタイルカーペット

高齢者が転倒しにくい安全な床材とは、どのようなものでしょう。

単純に滑らないということだけであれば、極端な話、ゴムだと滑らないでしょう。
しかし、ゴムでは汚れやすく、まったく滑らないため、逆に歩きにくくなってしまうという事態に陥ります。

そこで、床材をイメージするにあたり、高齢者や身体的に衰えた方が多く利用する施設を思い浮かべてみましょう。
それぞれ違った身体状況を持った人が利用する病院や老人ホームではないでしょうか。

病院や介護施設の床で多く使われるのは、塩化ビニール製の床材です。
塩化ビニールは、先の項目でも紹介したように耐水性・耐久性に優れた素材です。

住宅では、キッチンや洗面室などの水回りの床があります。
また、マンションでは外部廊下などに用いられていることがあります。

しかし、塩化ビニールの床材を普段生活する住宅に用いるのには無機質で温かみがないため抵抗があります。
やはり、住宅は病院などの施設と違い、温かみのある落ち着けるような空間にしたいですよね。

そのため、住宅に用いる床材としてはタイルカーペットがおすすめとなります。

タイルカーペットは、馴染みが深い素材で違和感なく住宅の床に採用しやすくなっています。
さらに素材自体が優れています。
タイルカーペットは高齢者に安全な床材といえるのではないでしょう。

また色やデザインが多彩なため、デザインにもこだわりたい方にもオススメできます。

場所によって使い分ける方法もある

床材には、それぞれにメリットデメリットがあります。

スペースの機能や目的によって床材の種類を変えましょう。

床材の使い分けの一例は以下の通りです。

  • リビングはクッション性と暖かみがあるタイルカーペットやコルク。
  • キッチンや水回りには、水に強く掃除がしやすいプラスチック製シート床材やビニールタイル。
  • 寝室は、馴染みがあり落ち着いた雰囲気のカーペットや畳が好まれます。
  • 廊下は、耐久力と歩行性が優れるタイルカーペットやプラスチック製シート床材。

床材に変化を変化させることによって、無機質な感じを減らすことができ、内装デザインのメリハリにもなりますよ。

 

滑りにくい床材のまとめ

バリアフリーを意識したリフォームは、これからどんどん進化していきます。

各個人個人の身体状況に寄り添った床材は、今後各メーカーから販売されていくことになるでしょう。

高齢者はもちろん身体的に不安がある方も安心して暮らせる住まいを作り上げるためには、床材にも気を遣っていく必要があります。

しかし、今回取り上げた床材だけではなく、手すりなども含めた総合的なバリアフリーにつなげていくように計画をしましょう。

リフォームの相談は専門業者に相談

リフォームの内容は各家庭それぞれプランが異なります。
具体的な相談は、専門業者に行うのが最適です。

インターネットでは、無料で複数業者にリフォームの相談を行うことが可能です。

リフォームは人生のうちに何度もするものではありません。
一般の家庭では、経験豊富で詳しいということは少ないのではないでしょうか。

家庭の環境に合ったオリジナルプランを立てるためにも、一度相談してみるのがオススメです。