トイレの排泄行為は一日のうち何度も行う行為です。
いつまでも自力で排泄行為を行うためには、各動作をサポートするためのリフォームが必要となります。
今回の記事では排泄行為における各動作のポイントを解説していきたいと思います。
トイレに入る
段差を解消する
- つまづき防止のため床面をフラットにする
- 敷居を取り除く(スロープを取り付ける)
手すりの設置
トイレで排泄行為するにあたり、複雑な動作が発生します。
扉を開ける→便座に座るため方向転換
複雑な動作を伴うと姿勢が不安定になりがちです。
そのため、手すりを設置することによって動作の補助となり不安定さを改善することができます。
ドアなどの建具
ドアは開き戸より引き戸の方が開閉スペースが大きくなるため、車いす使用時などには必ず変更しましょう。
また、引き戸の方が開閉をスムーズに行うことができます。
鍵に関しては、内側のみであると閉じ込めが発生する可能性があるため、外側からも開錠できるものを選択します。
便座に座る/立ち上がる
便座のタイプが和式であれば、洋式に変更します。
座る/立ち上がる動作の補助として手すりを設置します。
この他にも身体状況によっては、立ち上がりの動作を補助できる補助便座などを設置します。
立ち上がり補助便座導入時の注意点
補助便座は機械の力で立ち座りを補助します。
身体状況によっては、事故の危険性がありますので、設置前には事前に試乗して確認を行いましょう。
排泄と後始末の動作
排泄終了後は極力動作を少なくするため、手元のボタンで作動できる製品を選択しましょう。
- 自動紙巻き器(トイレットペーパーホルダー)
- 温水洗浄便座
- 遠隔操作洗浄装置
夜間のトイレ
就寝中にトイレに行きたくなった場合には、昼間に比べて危険なポイントが増加します。
そのため、寝室とトイレが隣接するように場所を変更する方法が有効です。
その他にも夜間のみポータブルトイレや尿瓶を使用する応急的な方法があります。
トイレの場所を変更するリフォームは大掛かりになるため、全面リフォームなど大規模な工事を行う際に合わせて行うこととなります。
寝室の押入れをトイレにリフォーム
全面リフォームは費用的・構造的に難しいという場合が多々あります。
その際には、寝室の押入れをトイレにリフォームするという方法があります。
既存の押入れを改修し、扉を開ければそこにトイレがあるという状況になります。
押入れの扉は引き戸に変更することで、有効間口を広くとることができます。
また、扉は2枚より3枚にすることで、より有効間口を広くできます。
引き戸で有効間口を確保できない場合には、アコーディオンドアなどで有効間口を確保しましょう。