窓・サッシ

内窓(二重窓)のリフォーム-防災・断熱・防音・防犯効果で対策-

エアコンの冷暖房の効きをよくしたい。
生活音などの騒音の漏れを防ぎたい。

生活していると様々な事象を快適にしたいと思いますよね。

快適な生活を過ごすための窓を変えることで改善することがあります。
今回の記事では内窓(二重窓)について解説します。




内窓(二重窓)とは

内窓(二重窓)とは窓ガラスの内側にさらにもう1枚窓ガラスが取り付けられることです。

複層ガラスやペアガラスとは構造が違います。
複層ガラスは2枚のガラスが一体となって1つの窓ガラスを構成しています。

内窓(二重窓)は、窓が2つ付けられていることになります。
そのため、窓を開けるには、2つの窓ガラスを開けることになります。

内窓(二重窓)のメリット

内窓の主な効果は以下の4つです。
ただし、メーカーや選ぶガラスの種類によって効果が多少異なります。

断熱(遮熱)効果

現在、窓のサッシに使われる素材はアルミが一般的です。
しかし、アルミサッシは熱伝導性が高いため外気の影響を受けやすくなっています。

サッシは素材によって外気の影響を大きく受けます。
特に冬は結露しやすさで一目瞭然です。

内窓には熱伝導が低い樹脂が使われることが多くなっています。
そのため、外気が室内に伝わりにくくなっています。

http://reform-answer.info/2018/02/14/sash/

また低反射性の金属膜を使用した「Low-Eガラス」を使用した製品があります。
Low-Eガラスを使用することで、より断熱性をプラスすることができますよ。

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さらに内窓(二重窓)は窓が二重になることから、気密性も高くなります。
そのことにより冷暖房の効き具合が良くなります。

設定温度を弱くすることで、光熱費の節約につながります。

防音効果

「音」は日常生活の中でも非常に重要です。

私たちを悩ませる騒音の多くは窓から入ってきます。
外からの騒音の他にも私たちが発生させている音も騒音になる可能性があります。

車や電車からの騒音
飛行機からの騒音
子供や赤ちゃんの泣き声
ピアノやギターから発生する音

細かい騒音を挙げると、もっとたくさんあるでしょう。

しかし、騒音が気になるからといって窓を無くしてしまうわけにはいけないでしょう。

そもそも「音」はどこから入ってくる(出ていく)のでしょうか。

壁や窓ガラスが薄いからというイメージを持たれているかと思います。
上記の二つからも音が漏れるのは確かです。

しかし、一番の原因は”サッシの隙間”です。

アルミで作られている一般的な住宅のサッシには、レールの隙間や枠の隙間があります。
スムーズに窓を開け閉めするために隙間があるのは仕方ありません。

そのため、壁や窓ガラスを厚くしたところで、騒音は無くなりません。
サッシの隙間を埋めなければ防音効果はあがりません。

そこで、内窓(二重窓)を付けると音漏れの原因となる隙間を減らせます。

さらに既存の窓と内窓の間に空気層が出来ることで、外へ漏れる音が少なくなります。

結露対策

結露ができる仕組みは次の通りです。

外の気温が下がると、それに合わせて窓ガラスが冷たくなります。
その冷えたガラスが室内の暖かい空気に触れることで、空気中の水蒸気が水に変化し結露が発生します。

内窓(二重窓)は窓を二重の構造にすることで内窓が冷気を遮断します。
そのため、室内の暖かい空気を外に逃げないようになっています。

内窓(二重窓)が冷えすぎないため、結露の発生を抑える効果があります。

防犯効果

内窓(二重窓)は窓が二重になるだけでなく、鍵も二重になります。

鍵が二重になるということは、その分開錠に時間がかかります。
これが空き巣を抑止する効果になります。

また、メーカーによっては特殊なフィルムを使って窓をが割れにくいようになっています
また、防犯ガラスを使っているメーカーもあります。

マンションで設置しやすい

マンションでは、窓のサッシ部分は共用部分となります。
共有部分は管理組合の管轄となります。

管理規約で個人でリフォームを行うことはできません。

マンションで窓をリフォームするには、内装扱いとする必要があります。
既存の窓はリフォームできないため、新しく設置できる内窓(二重窓)の設置が効果的です。

ただ、サッシを変更するのではなく、窓ガラスのみを交換する場合は管理組合から許可が下りることもあります。
まずは管理組合にどこまでリフォームできるかどうか確認しておくと良いでしょう。

共用部分と専有部分
マンションの建造物は専有部分と共用部分に分かれています。
窓・ドアは共用部分にあたります。
ガラス交換・窓交換(カバー工法)は共用部分のリフォーム。
工事をする場合は管理組合の承認が必要です。
対して、内窓設置は専有部分にあたるので、戸別でのリフォームが可能です。

内窓(二重窓)メーカー

内窓(二重窓)を取り扱っているメーカーには、それぞれ特徴があります。
そうなると選べば良いのかわからないと思います。
メーカーによって商品名も違うため、各特徴を簡単に紹介します。

YKK AP プラマードU

アルミの1000倍熱を伝えにくい特殊な樹脂を使っていてます。
樹脂サッシであるため気密性・断熱性に優れています。

特殊なフィルムを挟み込んた防犯ガラスなど、ニーズにあった多種のガラスを取り扱っています。

大信工業 内窓プラスト(プラスト)

大信工業は内窓専門業者です。

独自の高気密な樹脂と、断熱効果を追求した構造で高い気密性を実現しています。

内窓プラストは、気密性が非常に高い事で優れた防音効果を発揮します。
防音専用最高性能T-3ガラスに唯一対応できます。
屋外の騒音を室内へ持ち込ませない快適な暮らしが実現します。

内窓として価格も高い方となっています。
内窓の性能を求める方にはおすすめです。

トステム(LIXIL) インプラス

インプラスは内窓の基本性能を踏まえつつ、価格の安さが特徴です。
またメーカーが有名であるため安心感があります。

トステムが運営しているホームセンター「ビバホーム」で気軽にリフォーム相談することができます。

AGC まどまど

唯一のアルミと樹脂の複合サッシを採用しています。
基本構造をアルミ素材にして、室内側は熱を伝えにくいPVC樹脂製のカバーを採用しています。
それが、優れた断熱性能に繋がっています。

ガラスメーカーであるため、『防音性能』『断熱性能』『防犯・防災性能』を高めるガラスニーズに細かく答えることができるようになっています。

三協アルミ プラメイク

全てに防犯ガラスを採用しているので防犯効果が高くなっています。
しかも、LIXILのインプラス同様、価格がお手頃となっています。

遮音ガラスを選べません。
内窓に防音効果を求める場合には注意が必要です。