サッシの種類には、主に「アルミサッシ」「木製サッシ」「樹脂サッシ」「複合サッシ」の4種類があります。
それぞれ機能や価格に違いがあるので、お住いの住宅に合った種類を選ぶことが大切です。
お住いの住宅をより住みやすい空間にするため、サッシの交換リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
サッシとは
窓用建具などの線状部材で、主に鋼製やアルミ製のサッシバーのこと。
サッシ(sash)という言葉は英語から来ています。
サッシではなくサッシュと呼ぶこともあります。
日本語の辞書でサッシを引くと「サッシュとも呼ぶ、金属の窓枠」とあります。
一般には、サッシバーで構成した工業製品の建具のことを言いますが、木製や木とプラスチックを併用したものなども含めてサッシといわれています。
材料別の分類
アルミサッシ
耐久性・気密性・防音性・操作性に優れます。
デザイン性にも優れており、様々なデザインがあります。
アルミサッシは現在日本で最も多く使用されています。
我が家のサッシもアルミ製を採用しています。
オプションなどで、別のサッシを選択しない場合は、アルミ製が基本になっているのではないでしょうか。
アルミサッシは加工も簡単なので入手しやすく、費用的に最も安く設置ができる種類のサッシです。
弱点としてアルカリ性に弱い性質があります。
コンクリートやモルタルとの接触部はアクリル樹脂ペイントなどで保護する必要があります。
もともとアルミは耐久性が高い素材ですが、表面にアルマイト加工を施すことで気候や外気にも強くなり、長期間使用できる点がメリットです。
木製サッシ
木製サッシはオシャレなインテリア性だけでなく、様々な利点があります。
木材の特性を生かし断熱性に優れるため、結露がしにくくなっています。
耐久性はアルミに劣っています。
単体で用いる場合には、外部をオイルペイント塗などにして、腐食を防ぐ必要があります。
輸入製品は複層ガラス(ペアガラス)をしようしたものが多くなっています。
樹脂サッシ
寒冷地用に開発されたものです。
そのため、過酷な環境に耐える高耐候性硬質塩化ビニル樹脂が使用されています。
結露が起きない、腐らないなどの良さがあります。
複層ガラスとともに使用することにより、非常に高い断熱性を発揮することができます。
断熱性を高めているのは、熱伝導率の低さです。
樹脂サッシの熱伝導率はアルミサッシに比べて1000分の1と言われています。
また、樹脂サッシの内側は空気層が多い構造となっています。
空間が多いことでも熱の透過を防ぐことができます。
内側の空気が暖まり膨張することによって、よりすき間をピッタリと埋めることも可能となります。
そのため気密性も高く、風や空気、音の出入りもしにくくなっているのです。
メンテナンスに手間がかからないことがあります。
また、さまざまな形にしたり、多くの色にしたりすることが可能です。
サッシのデザインやカラーのバリエーションは非常に多くなります。
高い性能を誇る分、アルミサッシなどと比較すると、コストは高くなってしまいます。


複合サッシ
異なる素材を組み合わせ、それぞれの良さを活かしたサッシです。
例えば、外側には耐久力に優れるアルミを用い、内側には断熱性・インテリア性に優れる木を用いたものがあります。
複合サッシは結露が発生しやすいという欠点があります。
その対策としてサッシとサッシの間にゴムやフィルムをいれて、結露を防止するように作られたものも登場しています。
特殊機能サッシ
二重サッシ
断熱性・防音機能を有します。
始めから二重になった製品もありますが、後付けサッシ(従来のサッシの内側に後からサッシを取り付ける)ものもあります。
これは、リフォームなどで利用されることがよくありますね。
ブラインド内蔵型
ガラスとガラスの間にベネシャンブラインドを組み込み、室内側からハンドルやコードで操作できるものです。
断熱性・防音性を高め、採光と視線調整ができるようになります。
その他のサッシ
足元の段差をなくすなど、バリアフリーに配慮したバリアフリーサッシがあります。
他にも隙間をなくして防音性を高めた防音サッシがあります。
サッシの種類による価格の違い
価格でいうと、アルミ製サッシが一番安価です。
その他の素材と費用的にどのくらいの差があるのでしょうか。
樹脂サッシの価格はアルミサッシの2倍くらいです。
アルミ樹脂複合サッシで、2つの素材の中間くらいなので1.5倍ほどです。
木製サッシは素材や輸入製品などで価格が大きく変動します。
樹脂サッシと同じくらいの物から2倍、3倍くらいの物まであります。
さらにメンテナンスが必要な木製サッシは、長期間使用することを考えると最もコストが高いと言えます。
アルミサッシから樹脂サッシに交換すると、高い断熱性によりエアコンなどの光熱費の削減が期待できます。
長い目でみると、かえって費用対効果は高くなることもあります。
価格が2倍、3倍になるとどうしても費用面で迷ってしまうこともあるでしょう。
しっかりとご自身が欲しいと思う機能を搭載したサッシを取り付けることで、後々の生活が快適になると考えれば決して高い買い物ではないのです。
まとめ
サッシの種類や特徴について紹介しました。
素材によって様々な種類がありますね。
窓は数が多いので、選ぶのも一苦労といった側面もあります。
リフォームによって、今までの不満を解消する方法としてサッシを取り付けるのであれば、設置後は快適な毎日の暮らしが待っています。
素材それぞれの特徴をしっかりと把握することで、選び方の選択肢が増えます。
ご自身のライフスタイルにぴったり合ったサッシを選んで、より暮らしやすい住宅を追求しましょう。
我が家の場合は、家を建てる際にサッシ選びで迷った経験があります。
リフォームでサッシの交換を考えている際には、
家全体のサッシを交換するか
断熱性が欲しい部分のみ交換するか
この点をサッシ選びを検討すると良いと思います。
樹脂や木製サッシの断熱性が高いと分かっていても、窓のすべてを交換すると100万単位で価格が変わっていました。
