キッチンをバリアフリー化するにあたり以下の点について注意していきましょう。
足腰が弱っているのであれば、長時間の調理が負担になる
視覚や嗅覚の衰えから火の消し忘れやガス漏れ事故への配慮が必要になる
Contents
バリアフリーキッチンの形状
キッチンの形状は大まかに分けて6パターンあります。
- Ⅰ型(1列型)
- Ⅱ型(平行型)
- L型
- U型
- アイランド型(島型)
- ペニンシュラ型(半島型)
キッチンをバリアフリー化するにあたり、動線が少なく効率よく作業できる形状があります。
それはL型です。
車いす・座って作業する場合や足腰が弱って歩行が困難な場合、極力動きを少なくする必要があります。
L型は方向転換の角度も少なくなるため、効率よく動けます。
Ⅱ型・U型も動線が少なくなります。
しかし、180度振り向く必要があるため、長時間の作業では不便に思うことがあります。


車いすや座って作業しやすいキッチン形状
車いすや座って作業する場合には、スペースを多くとる必要があります。
車いすであれば通行に1000mm前後あれば、余裕をもって通行することができます。
また、方向転換する際には1500×1500mm程度のスペースを確保する必要があります。
車いすや座って作業する場合には、調理姿勢がキッチンカウンターに腹部を当てて寄りかかることが多くなります。
そのため、キッチンカウンターの下部を取り払い足や膝を入れることができるスペースを設けましょう。
寒い時期には足元温風機を設置
冬の寒い時期には足元が冷えますよね。
足元が冷えると動きが鈍くなりやすくなるので、立って移動する場合にはつまづきやすくなる危険性があります。
また車いすでは、足を動かすことが少ないのでより冷えやすくなります。
その冷え対策として足元温風機を設置する方法があります。
組み込み式も良いですが設置費用が高くなります。
コンセントからコードの配線に気を使えば、ポータブル式の温風機を設置する方法も良いでしょう。
腰痛・車いす使用時のワークトップの高さ
ワークトップやカウンターの高さは、身長によって決めます。
しかし、キッチンをバリアフリー化する際には、身体状況によって高さを変更します。
腰痛の原因にキッチンの高さがある
キッチンの高さによって腰痛を引き起こす場合があります。
このときのワークトップの高さは、身長に対して高さが低いことが原因となっています。

このときに腰痛の原因を解消するためにリフォームをするのであれば、注意点があります。
それは年齢と身体状況の変化です。
年齢によっては、これからずっと立ち仕事を続けられるとは限りません。
今回の記事で紹介しているように、椅子に座ってキッチンで調理するということも視野にいれる必要があります。
椅子・車いす使用時のワークトップの高さ
椅子や車いすを利用する場合には高さの目安があります。
椅子を利用する場合:770mm前後
車いすを利用する場合:750mm前後
目安の数値は一般的な数値となっています。
キッチンの高さを決める前には必ず実際の状況を確認しながら、業者とともに決めましょう。
椅子や車いすを利用する場合には実際に座って、膝の高さを確認しましょう。
膝がワークトップの下に入るように設計するのはもちろんですし、不自由なくいれることができる高さを決めます。

シンクの深さに注意
このときに気を付けないといけないことが一つあります。
それはシンクの深さです。
座りながらシンクの中に手に入れて作業することになりますよね。
その際にシンクが深すぎると手が届きにくくなります。
また、シンクが深いと膝があたりやすくなります。
そのため浅型のシンクを選びましょう。
イスや車いすのアームレストの高さ
また、アームレストの高さも確認しましょう。
アームレストの高さを確認するわけは、カウンターの下に入ることができるかの確認です。
椅子であれば、収まるサイズに買い替えることが簡単なので問題ありません。
しかし、車いすは簡単に買い替えにくいものですよね。
そのため、アームレストの高さの確認と、実際に肘を置いた状態で不自由がない高さを確認してください。
水栓金具も使いやすいものを選ぶ
イスや車いすを使用した作業では、手があまり伸ばせなくなっています。
実際に手を伸ばしてみてみると、立っている時に比べて差が歴然でしょう。
手を遠くまで伸ばそうとすると腰を大きく曲げる必要がでてきます。
しかし、腰を曲げると身体がカウンターにあたってしまいますよね。
そのため、イスや車いすを使用した状態では、手はあまり伸ばせないものと考えてください。
国土交通省の「車いす利用者の寸法」として「手の届く範囲は60cm」と定められています。
この距離を意識して水栓金具も選ぶ必要があります。
水栓金具は様々あり、操作方法もそれぞれ違っています。
その中で選ぶべき設備は手前で操作できる水栓金具です。
水栓金具の先端、水が出てくるところですね。
その部分で、水のONOFFができる水栓金具があります。
操作方法はタッチ方式やセンサーによるONOFFがあります。
どちらでも操作は手前になりますので、後は予算やデザインで選ぶと良いでしょう。
水栓金具は手前で操作できるものを選ぶ
バリアフリーに最適なシステムキッチンを提供メーカー
昨今は、誰でも快適に作業できるようにバリアフリーに対応しているキッチンがメーカーより提供されています。
その中で主なキッチンメーカーと設備の紹介します。
LIXILのキッチンは本格的なバリアフリーキッチン
椅子に座ったままでの作業はもちろん、車いすをでの利用も考慮されています。
ワークトップの高さも1cm刻みで調節することができるので、体格や環境にあったサイズを選ぶことができます。
また、豊富なオプションで食洗機からウォールキャビネットまで一式をそろえることが可能となっています。
車いす対応の本格ユニバーサルデザインキッチン
LIXIL ウエルライフ
椅子に座りながら作業できるキッチン
シンク下をオープンにすることで椅子に座りながら作業できるキッチン
パナソニック リビングステーション Lクラス対応(座るワゴン)
TOTO クラッソ~座ってラクラクプラン~
トクラス ベリー
クリナップ クリンレディ
エイダイ セーフケアプラスキッチン
亀井製作所のアクティブシニアシリーズ
亀井製作所のキッチンはコンパクトサイズな「ミニキッチン」がラインナップされています。
その中で椅子や車いすでも利用できるキッチンを紹介します。
テーブルキッチン…座って作業できる
ニューシルキー…高齢者優先設計の使いやすいキッチン
ケアハウス キッチン…車いすで作業できる
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