バリアフリーリフォームで事例が多く、すべての基本となるのが手すり設置です。
手すりは簡単に設置することができます。
簡単に設置できるがために、「とりあえず付けていれば良いかな」と考えがちになります。
しかし、いざ使ってみると使いにくいなんてことも。
使いにくいだけなら、まだマシな方ですが、逆に動作の邪魔になって思わぬ事故を引き起こすことがあります。
今回の記事では手すり設置の失敗事例を集めてみました。
また、失敗には共通する要因があります。
記事の事例を参考にしてリフォームをより良いものへとつなげてください。
失敗事例は、主に同居家族や子が「親の住居に対して手すりを設置依頼」するという状況を取り扱っています。
ぜひ、手すりの設置を検討している際の参考としてください。
Contents
事例1:階段の手すりを設置
依頼者は、生活しているうちに様々な不具合を感じていたため、全体のチェックを依頼された。
玄関ポーチに3段の小さな階段がある。
その階段では本人の通院の際、昇降が困難になっていた。
そのため、手すり設置を建築業者に依頼した。
工事完了後に確認したところ、設置された手すりは階段昇降には全く役に立たない位置に取りつけられていた。
業者に確認したところ「そこにしかつけられない」という説明があり、家族は不信感を募らせた。
問題点
建築業者としては、手すりを付けることが目的となってしまっていた。
何のために手すりが必要かという考えが抜けてしまっている。
手すり設置を業者任せになっており、本人の動作確認がされていなかった。
依頼者と業者との打ち合わせ不足
事例2:浴室内に手すりを設置
住人にふらつきがあり転倒の危険性が増してきたため、1人での入浴に不安を覚えるようになってきた。
そのため、娘の訪問が訪問してきた時に、見守りを頼み入浴を行うようにしている。
娘が来るタイミングでしか入浴できず、負担を減らすためにも浴室内に手すりの設置を工務店に依頼した。
問題点
手すりは計10か所設置されていた。
その手すりは、設置された手すりのうち使う手すりは5か所のみ。
他の5ヶ所は全く使用していないことが分かった。
無駄な手すりが多いため、それを取り外してトイレと脱衣所に取り付けたいと再度依頼があった。
現場で現状を確認してみると、一坪の面積の浴室に合計10本の手すりが設置されている状況だった。
その原因として、工務店から「ここにもあった方がよい」と次々設置した結果、10本になったという。
その際、本人の動作確認はされておらず、本人も「あれば使うだろう」と深く考えずに依頼していた。
手すり設置位置を業者任せにした
事例3:階段・廊下・トイレの手すりの設置
住人は、加齢によりADL(日常生活動作)が低下してきていた。
その様子を見て同居家族が心配し、長年つきあいのある大工に依頼した。
依頼は寝室の増築工事・1階の動線上の壁にある場所に手すりの設置。
しかし、設置後にも関わらず、屋内での転倒、骨折事故を起こした。
そのため、手すりの位置などに疑問を感じた。
同居家族が不審に思い、別の業者にリフォーム内容のチェックを依頼することとなった。
問題点
手すりは寝室から廊下を経てトイレまでの動線上、壁がある場所に設置されている。
しかし、移動のための連続性は考慮されておらず、隙間が空いている箇所が見受けられた。そのため、数歩は手すりを持つことができずに、手を離して移動せざるを得ない状況であった。
トイレ内も手すりは設置されていたが、入り口すぐ脇にL字型手すりが設けられているものの逆L字型になっていた。
逆L字型の手すりだと使用しにくく、本人も家族も使用したことがない。
なぜそこに手すりが必要かという視点が欠如していた。
業者のバリアフリーリフォームの知識不足
事例4:階段の手すりの設置
介護を担当しているケアマネジャーより、階段に手すりを設置してほしいとの依頼があった。
現場の状況を確認すると、新築時に大工さんがサービスで手すりを付けていたものがあった。
長さ5mの階段に、太さ52mm長さ4mの手すりを取りつけた。
手すりの長さが足りておらず、階段より手すりの方が短い状態になっていた。
そのため、階段手前から手を伸ばしても手すりに手が届かず1段も登れない状況。
また手すりが太いため握りにくくを握っても力が入らない。
問題点
大工さんが、サービスで取り付けるのだから、当時は「こんなもので良いだろう」と安易に考えていた。
実際に使用する時の状況を考えて施工を行わなったことに問題があった。
リフォーム業者の選定ミス
事例5:浴室内の手すり

依頼者が浴室に手すりを付けて欲しいと業者に依頼があった。
手すり設置の内容としては、浴室横にL字型の手すりが欲しいとの依頼であった。
依頼者と共に動きを確認して、一般的な高さの浴槽の縁の上10cmに手すりを設置することにした。
しかし、巻き式の蓋の場合、手すりを設置したことにより、蓋が巻けなくなってしまう。
それでも良いかと依頼者に確認したところ、巻けなくても大丈夫との確認を経て設置した。
問題点
後日、手すりが付いて浴室を利用するのが楽になった。
しかし、巻き蓋をどかそうとすると、手の力が弱く、浴槽に蓋が落ちてしまう状況になった。
そのため、もっと手すりの高さを上げてほしいと言われる。
手すりを付けた後に蓋を巻けなくなった、とのクレームはよく聞く話である。
事前の説明と、本当に蓋が巻けなくても大丈夫なのかの確認が必要となる。
使用者本人(親)の動作確認不足
手すり設置の失敗事例の対策まとめ
今回の手すり失敗事例に共通して言えることが一つあります。
対象となる本人の確認不足で、設置を業者任せにしていることです。
バリアフリーリフォームにとって手すりの設置とは基本となるものです。
しかし、それであっても奥が深いのが特長となっています。
バリアフリーに決まりはありません。
個人個人で必要となる手すりが変わってきます。
リフォームする際には、出来る限り対象となる本人を交えて現地調査を行ってください。
設置予定箇所で本人が同様の動作をすることで、適切な位置に手すりを設置することができます。
特に手すりの高さや太さなどは、身長によって大きく変化します。
手すりは歩行の手助けになる設備です。
安全性や利便性を高めるためのリフォームになりますので、事前の調査が重要となるので、より慎重に行うようにしてください。

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